天川村滞在中、思わぬ出会いで86歳Eさんという友人ができた話の続きです。
再び、天川村に滞在することになったK。
M.M.S.Tのアトリエに車で向かう途中、Eさんと出会った道を通りかかったところ、
感動もないほどあっさりEさんと遭遇。
Eさん:「あら〜!お久しぶり。今日来たの?」
と相変わらずお元気そうでした。
Eさんはかつて芸妓をやっていたこともあり、舞台には興味津々です。
芝居の稽古を見せて欲しいということで、後日アトリエに来ていただく約束をし、その日はお別れしました。
のはずだったのですが・・・
その日の夕方、Eさんからの着信。
Eさん:「私、Eです。Kさん、今日一人なんでしょ?お夕飯どうされるの?」
K:「一人なので簡単に済まそうかなと思ってるんですけど、」
Eさん:(間髪入れず)「うち来ない?」
K:「え??」
Eさん:「一緒に食べよー!ご馳走はないけど、Kさんの分も準備するから。私、一人で食べるの寂しくて嫌なのよ。」
K:「いいんですか?こちらこそ何も持っていけるものが今ないんですが、、」
Eさん:「何もいらないから、そのままおいで。でも、ご馳走はないからね。」
電話を切るまで何度も「ご馳走はないからね」と念押しされましたが、
そんな贅沢な願いはありません。というより、出会って2回目にご自宅に招かれるとは・・
そして、「一緒に食べよー!」が学生時代のお昼のお弁当タイムさながらで心温まります・・
お言葉に甘え、ありがたくご相伴に預かることにし、Eさんのご自宅を訪問しました。
ご馳走はないとおっしゃいましたが、サラダや煮物やお寿司やら
ご馳走以外の何ものでもありませんでした。
美味しいご飯をいただきながら、デザートに果物やアイスまでいただきながら、
Eさんの長崎での思い出話や大阪に行くことになった話、芸妓修行の話、嫁入りの話などなど
盛りだくさんで、あっという間に夜は更けてしまいました。
真っ暗になった天川村、玄関外まで見送ってくださったEさん。
出発しようとした車の窓越しに
Eさん:「気をつけてね。最近その辺でクマ出たらしいから。車にもぶつかってくるらしいから。」
・・・さすが、天川村の夜です。
ちなみに、お土産までくださいました。
Eさんが健康のために毎日飲んでいるという、
ミドリムシドリンク。
・・・86歳、元気の秘訣は、ミドリムシ。