9/20に釜山公演を終えて、カンディードチームも解散しました。
今回、客演で出演してくださった、飯野愛希子さん、Han Leeさんは、
約1ヶ月に及ぶ奈良アトリエ(MAL)&福岡アトリエ(PAL)滞在での創作。
釜山から来日していたHan氏にいたっては、言葉も文化も違う場所で私たちが想像する以上に
色々と苦労していたところもあるのではと思います。
もちろん、飯野さんについても、いくら言語が通じるからとはいえ、
全く別の環境下(しかも、奈良のアトリエは山奥も山奥で飯野さんが苦手とする虫たちとの共同生活でもある)で、
見ず知らずのメンバーとの共同生活、創作は大変だっただろうと思います。
釜山公演では、やはり、言語の問題を痛感させられるものでした。
今回の作品では、舞台上の言語は、M.M.S.Tの俳優を含む日本人3人の出演者は、日本語をベースに、
そして、カンディード役のHan氏のみ、韓国語、日本語、英語のミックス言語で発語する構成でした。
字幕も出しましたが、作品の演出上、読めないだろうと思われるスピードで切り替えられていたので、
ストーリーや登場人物の会話を掴もうと字幕を追っていた観客にとっては大変だったと思われます。
実際、字幕が読めないという感想も出ていたという噂も・・・
釜山をホームグランドとするHan氏の言葉は、現地の人にとって、
舞台上で何がやりとりされているか(ストーリーを含め)、言語での理解というレベルでは、
知る手がかりとして頼りにせざるをえず、Han氏の台詞においては、特に客席からの反応も多かったように思われます。
「伝わらない」ということがここであらためて認識され、
このことは、昨年におこなったHANARO projectで意識していた「交流できない」ということを前提に、
そこからスタートする、という問題を明確にするものでした。
とはいえ、決してネガティブなものではなく、国や文化を超えていく作品とは何か、
という挑戦すべきポジティブな問題として、
今後の創作や活動を深めるいい機会でした。
さて、釜山から帰ってきて一息つく間もなく、俳優陣はいつもどおり定例の稽古に励んでいます。
次は年末恒例のM.M.S.Tイベントです。着々と準備が始まっています。
詳細は決まり次第またこちらでもアップします。
スタッフも、変わらず、誰も読んでいない可能性が高いこのblogを地味に更新し続けます。